わかりやすいインプラント
第3回 実際のインプラント治療
インプラント治療の大まかな流れについて
インプラント治療前に必要な歯茎や虫歯の治療とクリーニングが終わった患者さんはいよいよインプラントの植え込みの手術となります。
この手術はインプラントをあごの骨の中に入れるのですが骨に厚みや高さがなければうまくインプラントがうまらないわけで、人それぞれ欠損部の骨の形や硬さは異なります。この骨の形状を知るにはレントゲン撮影のほか断層撮影(CTスキャン)が必要となります。正確に骨の形状がわかればその形状に合わせた治療計画が立つのです。
インプラントは現在日本では30種類(メーカー)も市場に出回っているのでどのインプラントが安全なのか適しているのかは患者さんからはまずわからないと思ったほうが良いでしょう。
さらに1種類のメーカーが取り扱っているインプラントは細かく太さや長さが微妙に違うインプラントを取り扱うので各メーカー20種類ずつとしても全国では600種類となるわけです。
ですからインプラントを選択するのにはかなりの経験と知識が必要だと思われます。
診断で骨に問題がない方というのは骨の厚みが大体5〜6ミリ以上で高さが10ミリ以上のものと私は考えています。(長期成績が良い)この骨にだいたい直径3〜4ミリで長さは10ミリ以上でネジくぎのような形状をしたチタン製インプラントを入れるわけです。
インプラントを釘、骨をベニアの板に例えるとよくわかりますが、分厚い板に太くて長い釘を打ち込めばしっかりしますよね。ただその逆は薄板に細い釘を刺してもすぐに抜けたり貫通してしまうわけで安定感はないわけです。なるべく太くて長いインプラントが入れられれば長期成績は格段によくなります。
またインプラントの材質も重要です。現在はどこのメーカーでも純チタンあるいはチタン合金を使用し、それ以外は骨とは結合しません。チタンという材質は骨の中に安静な状態で入れておくと大体2ヶ月から長くて6ヶ月で完全に同化して骨とくっついてしまうのです。そのインプラントの上に歯の頭を作れば完全に噛んだり見た目の回復が可能ということになります。
治療期間について
骨に問題がなければ当医院で扱っているI.T.Iインプラントなら手術から2ヶ月で治療が完了します。他のメーカーのインプラントでも大体が3ヶ月で骨の質が悪い傾向にある上顎では6ヶ月としているところが多いと思います。
ただし、もともと骨に厚みや高さが乏しいケースではインプラントを入れた際に骨からはみ出したインプラント表面に骨を移植し厚みや高さを増すGBR法を併用するため4−6ヶ月待つ必要があります。
またさらに骨がほとんどないケース(高さが4ミリ以下で厚みが2ミリ以下の場合)でインプラントが骨に刺さらないような場合1回目の手術で骨を作る操作を行い最低6ヶ月経った後に2回目の手術でインプラントの入れ込み手術をしますからトータルでは10〜12ヶ月ぐらいかかる場合があります。
このように骨の形状によりインプラントが使用できるまでの期間が変わるのです。
インプラント手術から一定期間経過した後は?
安静にしている間にインプラントは確実に骨と結合しその後は相当な力をかけても抜けることはありません。
インプラントが歯茎の中に完全に埋もれている場合はインプラント頭頂部だけを歯茎から貫通させます。(麻酔をしますので痛みはありません)
そのあと、歯型を取り1〜2週間後には歯の頭が出来上がってきますので被せ物をセメントあるいはねじで止めにしてかめるようになります。
メインテナンス
インプラントのメインテナンスが必要です。インプラントのネジが緩んでいたり、被せ物が欠けたりインプラント周囲の歯茎から出血や膿が出ることがあります。
全くメインテナンスを行わなくても問題が生じない場合もありますが理想的には年3回4ヶ月に一回の検診をお勧めします。
歯には毎日相当な噛む負担を与えているわけで歯が欠けて磨り減ったり虫歯や歯周炎になったり黄ばんだりといろいろトラブルが発生します。それを事前に防ぐのが検診になります。
また歯科医院にいくことで、またがんばって歯を磨かなくてはという気持ちも生まれるのも事実です。
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