基礎知識

5種類のインプラント比較

 

  I.T.I.
(ストローマン)
ブローネマルク アストラテック リプレイスセレクト アンキロス
大きな特長 1回の手術で終わらせることが可能な代表的なインプラントで患者の負担が少ない 2回の手術が必要であるが、どんなケースにでも対応が可能で歴史が40年のインプラント 2回の手術が必要であるが、ブローネマルクインプラントの欠点を補って作られたインプラント ブローネマルクと同じメーカーであり前歯ではこちらのインプラントがブローネマルクより使用される 2回法もしくは1回法でも可能。他社のインプラントより細いインプラントがメインであり有利である。
どこで開発されたか スイス スウェーデン スウェーデン スウェーデン ドイツ
手術回数 1回法又は2回法
(基本的には1回法)
1回法又は2回法
(基本的に2回法)
1回法又は2回法
(基本的には2回法)
1回法又は2回法
(基本的は2回法)
1回法又は2回法
(基本的には2回法)
手術の危険度 短いインプラントの植立で問題ないため、神経や血管を傷つける可能性が少ない 基本的には長いインプラントの植立が必要なため、神経や血管を傷つける可能性がある 同左 短いインプラントの植立で問題ないため、神経へ血管を傷つける可能性が少ない 細いインプラントで高い成功率をおさめている独特なインプラント。増骨の必要性を減らせる
どの部位に適しているか ・日本人の小さな顎の骨に適している
・前歯部に難あり
・どちらかといえば外人向き
・骨の厚みや高さがある方ならどんな難症例でもこなせる
・前歯部によく使われるが、臼歯部でも問題ない。薄い骨でやや難あり 日本人の小さな頬骨に適している上顎や前歯部向き ・日本人の小さな顎の骨に適している
・前歯部で最も審美的に仕上げることが可能。
インプラントの種類 世界で二番目のシェア 世界で一番のシェア 現在世界の4大オリジナルインプラントのうちの1つ ブローネマルクインプラントと同じメーカー ややマイナーではあるが世界シェアナンバー1の歯科会社がバックにある
器材のバリエーション

最新のbone lever

インプラントが日本に導入させれれば前歯でも問題ないだろう
大変豊富で世界中のインプラントで一番器材が多い。 他の2社に比べると少なく補綴で難あり ブローネマルク同様器材が豊富 インプラントの太さも4種類ありその上部構造はすべて共通で多種多様
治癒期間 ・骨質1〜3度で2ヶ月
・骨質4度であれば3〜4ヵ月(上下顎にかかわらず)
・3〜4ヵ月 ・下顎は3ヶ月
・上顎は6ヵ月
・3〜4ヶ月 ・上下2か月
骨との結合強度 I.T.I.の方がブローネマルクより優れる ITIより不利 ITIより不利 ITIより不利 ITIと同等もしくはそれ以上
インプラント表面性状 S.L.A
(サンドブラスト+酸処理)
最も信頼できる表面性状
Ti Unite(タイユナイト) TiOブラスト表面 Ti Unite(タイユナイト) セルプラス(サンドブラスト+高温エッチング処理)
その他の特徴 ・歴史的に35年
・1回の手術
・治癒期間が短い
・治療費がブローネマルクより安い
・I.T.I.でインプラントが可能でも、ブローネマルクでは適応外となることがある
・骨との接触が最も良好である
・システムが完成されている(歴史が長い40年)
・2回の手術 ・治癒期間が長い
・治療費が高い
・骨の質、骨の高さ厚みによりインプラントが不可能な場合がある
・I.T.I.で2本のインプラントでよい場合でも3本入れなければいけない場合がある
・ブローネマルクのシステムの複雑な面や、インプラント表面性状が改善されている。
・2回の手術
・歯茎の回復がとてもよい。プラットフォームスイッチ構造
・長期の成功率が高
・ブローネマルクと同じメーカーが作っている ・アストラテックのプラットフォームスイッチ構造を有し骨の吸収が少なく長期予後がよい。トータルで最もバランスがとれている。
・ コスト面も他社より有利。



結 論

 

 現在、日本には30社ほどのインプラントシステムが存在し、どのシステムも一長一短があるが、その長所、短所をよく熟知し、インプラントを使い分けることが一番重要である。ただし、我々、歯科医はより安全で簡単で長期成績の優秀なインプラントを選択すべきであると考える。

 この上記のうち常時使用しているのはアンキロスインプランとストローマンインプラントであり必要に応じて他社を当医院では扱い、その患者さんの骨の状態や、遠方から通院しているのかまたは、通院回数など個人個人の条件により、適材適所のインプラントを使い分けるようにしています。

 治療期間を短縮したい患者さんや義歯を使用しない方にはI.T.I.インプラントを使用し約1ヶ月の早期治療を行います。(この場合は最新のSLActiveを使用します)

 また歯を抜いたばかりでまだ傷口が大きいような場合は太いインプラントが必要ですからアンキロスでインプラント最大5.5oもしくは7oがあるのでそれを使用します。

 前歯の場合は、見た目が重要ですからプラットフォーム構造を有するアンキロスインプラントを使用します。

 骨の幅が薄いケースではストローマンのナローネックタイプやアンキロスの細いタイプを使用します。

 ブローネマルクインプラントは傾斜して植立するケースやall on fourなどの特殊ケースで使用します。

 いずれ、安全性が高くもっと安いインプラントがでれば、他社のインプラントを勧めることとなるでしょう。

 現在はCT検査を基に骨の形状や厚み、高さから最も有利なインプラントをシュミレーションで決定しています。

 

平成20年1月